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その声に気づいて主人あらわる。
「おはよう。よく眠れたか?」
「松本部長……」
「おいで」
驚きと言うよりも……穏やかな優しさに、あたしは吸い寄せられて行った。
松本部長の右手があたしの左頬に触れる。
「大丈夫か?」
そのままそっと腰に手が回り抱きしめられた。
「ダメだぞ、飲めないのに飲んじゃ。俺がいなかったらどうなってたことか……」
耳元で囁く声が心地よく……まだ夢の続きにいるようだった。
あたし……どうしたらいいの?
魔法にでもかけられたように、何も出来ずにただ立ちすくんでいた。
その間にも、右の耳朶を口に含まれ、優しく首筋にキスをされ……
思わず声が漏れた。
「ぁっ……」
思わず自分でもびっくりな甘い声に、あたしは真っ赤になっていった。
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