◇◇ 第8章 バレる ◇◇

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1ヶ月以上が経ち、月曜日。 今週は、毎年恒例の社運をかけた?大きなパーティーが行われる。 この1ヶ月以上、みんなピリピリムードの中、着々と準備が進められてきた。 「桜井さんおはよう」 後ろから宮前さんに声をかけられた。 宮前さんは気づいていないが、あたしは、あの日の一部始終を見ていた。 女としては、とても悲しい出来事があったはずなのに そんな事も微塵も感じさせないくらい、ずっとキリッとした表情だった。 「おはようございます」 「今週は、パーティーを成功させることが一番だから、しっかり頼むわね」 「はいっ」 そう言うと書類を持ち、社長室へと向かった。 「桜井さんおはよう」 「村上さんおはようございます」 「パーティーって言っても、女子社員には関係ないからねっ。しいて言うなら、お酌係かな。でも、気をつけないと、イヤらしいオヤジもいてね。毎年誰か泣かされるんだよ」 「へぇ~そうなんですか」 「まぁ~呑めない桜井さんが、そんなオヤジの相手をさせられるわけないし。私たちは、のんびりがんばろっ」 「はいっ」 あたしは、村上さんのひと言に、いつも救われていた。
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