2414人が本棚に入れています
本棚に追加
そのうちに、そっと和也さんの舌が入ってきた。
どうしたらいいのかわからないあたしを、リードするかのように優しく舌を絡める。
左手は、あたしの腰を
右手は、あたしの後頭部をそっと支えて逃げられないようにする。
「んっ……」
逃げ場を失ったあたしは、されるがまま……ただ和也さんにすべてを委ね。
官能のすべてを受け入れるしかなかった。
キスって……
こんなに気持ちいいんだ。
頭だけでなく、体の芯まで火照って……ぼんやり痺れてくる。
あたしは、和也さんの甘いキスに酔いしれた。
意識が朦朧とするなか、そっと唇が離れる。
もっと……と、ねだるように、トロンとした瞳で和也さんを見上げた。
和也さんは、耳元で
「璃子、慌てなくていいんだ。俺の中で、ゆっくり大人の女に成長すればいい……」
と、甘く心地のいい声で囁いた。
言葉通り、和也さんは、それ以上進める事なく
その夜も、逞しい腕で腕枕をされ、あたしは包まれながら安心して眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!