◇◇ 第9章 プロポーズ? ◇◇

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そのうちに、そっと和也さんの舌が入ってきた。 どうしたらいいのかわからないあたしを、リードするかのように優しく舌を絡める。 左手は、あたしの腰を 右手は、あたしの後頭部をそっと支えて逃げられないようにする。 「んっ……」 逃げ場を失ったあたしは、されるがまま……ただ和也さんにすべてを委ね。 官能のすべてを受け入れるしかなかった。 キスって…… こんなに気持ちいいんだ。 頭だけでなく、体の芯まで火照って……ぼんやり痺れてくる。 あたしは、和也さんの甘いキスに酔いしれた。 意識が朦朧とするなか、そっと唇が離れる。 もっと……と、ねだるように、トロンとした瞳で和也さんを見上げた。 和也さんは、耳元で 「璃子、慌てなくていいんだ。俺の中で、ゆっくり大人の女に成長すればいい……」 と、甘く心地のいい声で囁いた。 言葉通り、和也さんは、それ以上進める事なく その夜も、逞しい腕で腕枕をされ、あたしは包まれながら安心して眠りについた。          
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