◇◇ 第8章 バレる ◇◇

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「ところで、桜井君の上司は誰かのぉ~?」 「松本になります」 社長が紹介する。 「あぁ~松本君かぁ~」 呼ばれた松本部長が挨拶に来る。 「渡様、いらっしゃいませ」 松本部長は、そっとあたしの後ろに立ち、肩にそっと手を置いた。 渡のオジサマは、あたしと松本部長を見て、吹き出した。 「なんじゃ、そういうことか。そりゃ松本君じゃあ孫も敵わんのぉ~。松本君、桜井君をしっかり頼んだぞ」 「はいっ。畏まりました」 そして渡様は、松本部長にお酌をしてお酒を飲ませながら耳元で小声で呟いた。 「松本、お前を持ってしても手が出せんか?」 「はい。大切にしております」 「そうか。大事にのぉ~」 「ありがとうございます」 2人はニヤリと笑いながら、何やらコソコソ話していた。
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