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私たちの学年は入部希望者が極端に少ない年で、 選手11人と私だった。 一番印象的だったのは入学してすぐにあった新一年生だけが参加する新人戦大会。 11人ギリギリの人数で、途中で2人がケガをしてしまった。 交代選手がいないのでグラウンドに残された9人でプレイを続け、 残り時間5分に2点を入れて逆転勝利したこともあった。 11人と私。 12人のチームワークは最高だった。 人数が少ないがために、結び付きは強かったと言える。 進学を考えていた私にとって、当然今年は受験生。 迷った挙句、私も部活の続行を決意した。 選手も11人全員が残留を決めた。 そのほとんどが進学組。 私と同じ立場だった。 私の決意に驚いたのは両親と担任だった。 両者ともマネージャー何だからそこまですることはないと口を揃えた。 けれど、マネージャーであっても、 この部活は私にとってまさに青春だった。 選手からの想いにも応えたかった。 みんなで同じものをもう少しだけ追いかけたかった。
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