再会 #3

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「破談の理由……。結局アイツは俺にも教えてくれなかったけど、だから俺にはわかるんだよ」 私は硬い表情のまま首を捻る。 純也さんの言いたいことがよくわからなかった。 「『違和感』と『後悔』。それが桜井にもなかったとは言い切れないよ。人には必ず忘れられない人がいる。その人のことを上手く心の中で消化出来なければ、新しい関係にも影響する。最悪の場合は破綻だ。女よりも男の方がそういうところは不器用なのかもしれない」 純也さんは最後にこう付け足した。 「……俺みたいにね」 健吾くんの過去……。 健吾くんとの文字の往復を思い出す。 『いろいろあって老けました(笑)』 私の知らない健吾くんが、 その言葉に隠れていた。 『結婚した』というのは そうやら事実ではなさそうだけど、 それを素直に喜べなかった。 この話は半分が純也さんの想像にすぎないけれど、 それでも私の心を押し潰してしまいそうなほど切なかった。
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