再会 #3

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真冬の深夜に客はまばらで、 その内の一組のカップルが私たちと入れ違いに出て行った。 静かな店内にはコーヒーの香りが隅々まで漂って、 その香りだけが寒さとほんの少しの緊張で凝り固まった私の体をほぐしてくれるようだった。 普段はコーヒーより紅茶を好んでいるが、 この香りの中で紅茶を飲む気にはなれず、カフェオレを注文した。 純也さんはアメリカンを頼んでいた。 「みんなと一緒じゃなくていいんですか?」 「俺と橋本がいない方があいつらも気楽だろ。橋本はまだ居座ってたけど」 「さすが橋本さんですね。純也さんも一緒にいたら良かったのに」 「俺はいいよ。哲たちとはちょくちょく会ってるし。それに、今日は鈴ちゃんに会いに来たんだから」 そこにアメリカンとカフェラテが運ばれてきた。 私は黙ってカフェラテに口をつけ、 火傷しそうになっていた。
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