夢か現実か、それとも過去か

19/25
前へ
/39ページ
次へ
翌日、純也さんと迎えた朝。 目覚めた後も布団の中で体を寄せ合っていた。 「よく眠れた?」 純也さんの言葉に私はあくびを噛み殺しながら涙目で頷いた。 「起きたくないなぁ」と、子供みたいにダダをこね、 彼は私を離そうとしなかった。 この日、 お昼には出ると言っていた純也さんは結局午後3時過ぎまで私の部屋にいた。 連絡を取り合うことを約束して私は彼を送り出した。 私も明日は仕事始めだ。 いつまでもだらだらしているわけにもいかないが、 寝不足気味の私は純也さんが帰るとすぐにこたつにもぐった。 夢か……現実か…… 私はまだゆらゆらと揺れていた。 自分がどこにいるのかわからなくなって、 私は少し不安になった。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1059人が本棚に入れています
本棚に追加