夢か現実か、それとも過去か

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仕事始めを迎え、 一週間も仕事をすると、 やっとお正月気分が抜けはじめた。 経理部独特の月初の忙しさが私を日常へと連れ戻した。 忙しい日々がうれしかった。 余計なことを考えないで時間が過ぎるのは簡単で、楽だった。 あれから純也さんからは毎日、メールや電話で連絡があった。 タイミング良く受けられない日もあったし、 何よりマメじゃない私はそんなに頻繁に返信もしない。 純也さんはそのことで私を責めたりもしなかったので、 私はそこに甘んじていた。 純也さんとつき合うようになってから迎える週末。 純也さんは一時間半の運転をして私に会いに来てくれた。 私はアパートで二人分の食事を作り、 彼を待っている。 話すのはたわいもない話。 夜になれば純也さんが私を求め、 何の抵抗もなく私は彼を受け入れた。
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