夜明け

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そしてその間、 健吾くんへの想いを募らせながらも何の行動も起こしていなかった。 純也さんと付き合うようになってからというもの、 私は健吾くんの書き込みを覗くこともなく、 私も書き込みをしなくなっていた。 それは純也さんと別れた今でも続いていて、 健吾くんの今を覗くことを躊躇っていた。 あれから二週間。 月は3月に移り変わり、 暦の上では春となった。 しかし、私の住む街ではまだまだ春にはほど遠い。 卒業シーズンに雪が舞うのも珍しくないほどだ。 私の心の内も辛くて寂しい季節を早く抜け出したいのに 柔らかい日射しが降り注ぐ季節は見えないくらいに遠く感じた。 そんな週の真ん中水曜日。 定時後、由奈からの不在着信にロッカールームから折り返して電話をかけた。
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