祐二×麗香

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────12月 寒空に星々もいっそう冴え渡って見える。 そんな、天然星を無視した人工的な光を灯す為 アタシは今 ここにいる。 「では、点灯式最大のメインイベント!  Reika さん!ツリー点灯ボタンを、お願いします」 目の前に、何台ものカメラ。 その後ろには何百の人波。 寒さに強張る頬を何とか吊り上げ、笑顔の仮面を被る。 赤くて丸いボタンを押した瞬間、クリスマスソングのBGM と歓声が会場を波打った。 司会の拍手につられ、アタシも場に合わせる。 今日の仕事は、これで終わり。 早く帰りたい。 ,
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