686人が本棚に入れています
本棚に追加
刹那、顔が下がったかと思ったら、脚から身体が浮いて慌てる。
「ベットに連れてってやる」
お姫様抱っこして寝室に運び、ベットにゆっくり降ろしてくれた。
真上にある顔が心配そうにアタシを見詰め、頬を撫でる。
「待ってろ。薬持ってくる」
そう云ってベットから離れようとする彼の腕を掴んだ。
ビックリした表情で振り返るユウ。
「……違うわ」
「……何が?」
「市販の薬は効かないの」
「……うちの病院薬、あるぞ?」
「……ソレも効かないの」
「…………」
首を傾げながら、アタシの横にゆっくり腰を降ろした。
「……なんか、処方された薬があんの?」
「………違う」
暫く視線を絡ませ、彼は考え込んだ。
「アタシの熱を冷ますのは、ユウじゃなきゃ無理だって云ってんのよ!ッッバカ!」
痺れを切らして
云ってしまった……
,
最初のコメントを投稿しよう!