【第22話】衝突と衝撃

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  何しろ、クライアントに直接会うのは初めてだ。 この場を取り仕切る者として、きちんと振る舞わないと。 そう思うと気合いが入るけど、余計な力も入ってしまう。 私は大きく息を吐き、平常心、と心に言い聞かせた。 そのとき、視界の端に見覚えのある姿が映る。 「……あ、御園さん、こっちです!」 その声に反応した彼女の隣には、内藤さんと辻さん、そして男性が二人ほど見えた。 小走りで私の前に歩み出た御園さんが、軽く頭を下げる。 「おはようございます」 「おはようございます。入り口、わかりづらかったでしょうか」 「ええ……少し。でも間に合って良かったです」 「はい」 多少の遅れは、仕方ない。 クライアントが一緒の場合は、特に。 私はすっと背筋を伸ばし、クライアントであろう男性二人に頭を下げた。 .
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