【第22話】衝突と衝撃

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  未だに長瀬のデザイン案をクライアントに見せている、なんて。 すでに決まった私のデザイン案では納得していない、ということか。 どちらにせよ、仕事として考えると……私の感覚ではありえない。 私たちが考えて考えてひねり出した方向性からクライアントが選んだものが基礎となって。 それを全員で磨きながら、より良いものへとつくりあげていく。 その先に、目指すゴールがある。 全員がひとつの方向に向いていない仕事なんて、上手くいくはずがない。 それこそ、空中分解してしまう可能性だって孕んでいる。 ……少なくとも、私と彼女の向いている方向は、別だ。 .
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