1517人が本棚に入れています
本棚に追加
二人だと気付いた瞬間、私の心臓はばくばくと、嫌になるほど大きな音を立て始める。
じわり、冷たい汗が背中を伝っていくような、感覚。
御園さんと、長瀬が、ふたりきりで。
こんな、暗がりで、何をして、いるの?
会話の内容まではわからない。
けれど、二人の距離の近さは、取引先と制作会社としての立場を超えているのは確かだった。
そして。
立ちすくみ、その光景に釘付けになっている私の耳に飛び込んできたのは。
.
最初のコメントを投稿しよう!