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そこまで考えて、はた、と気付く。
ああ、そうか。
私、勘違いしてた。
心のどこかで、思ってたんだ。
長瀬は、ずっと変わらず私の近くにいてくれる、って。
何があったって、私の気持ちの変化さえ気付かれなければ、ずっと同じように変わらずいられる、って。
そんなこと、ありえないのに。
何の保証もない、ただの私の願望に、縋っていただけだったんだ。
そう気付いた途端、指先がすうっと冷え、力が抜けていく。
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