神罰の声は高らかに

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 繋がりの尻尾、中規模の酒場だがいつも大繁盛。その理由の大半は彼女を見るためだと噂されている。 「オルカちゃーん、ジョッキ生追加ー」 「こっちは店長のお勧め二つー」 「はいはーい、ほどほどにしないと奥様に怒られちゃいますよー」  彼女、オルカ・シリングは注文を書きながら注意するが酔っ払った男達は気にしてないようで笑うばかり。   「それを言ったらオルカちゃんも勇者様に首輪をつけないと逃げられちゃうぞー!」 「違いねぇ! 勇者が来た時のオルカちゃんの喜びっぷりは妬けちまうよ!!」 「そうそう、前なんか尻尾が千切れちまうんじゃないかってくらい揺れててよぉ! 俺があと二十は若けりゃ娶ってやりたいくらいさぁ!」  ケラケラと笑い、言葉を重ねればオルカをからかう言葉。オルカは顔をほんのり赤くしつつ後ろ手で自分の尻尾を押さえる。  それを見つける男性客らがまた笑えば頬を膨らませお辞儀を一つして店主の下へと騒がしい店内を進むのだ。 「またからかわれたのかい?」 「マスターまで」 「……皆、複雑だろうが嬉しいのだろう。好いた女が最高の笑顔で笑っているのなら応援込みで悪戯しくなる、これも男心。我々男は幾つ年を重ねても子供なのかもしれない」 「そんなに解りやすい、ですか?」  マスターと呼ばれた店主が自論を展開すればオルカは不満そうに質問。  マスターはちらりとオルカを盗み見を一つ、そして人差し指をオルカの背後へと向ける。
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