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……こんなに、緊張するものだったっけ。
長瀬と残業すること、なんて。
これまでにだって何度もあった、のに。
とりあえず、迂闊に独り言を吐き出すのはやめよう。
ただただ、目の前の仕事に集中しよう。
そう決めて、視線をMacに固定した時だった。
「なー、羽村」
いつも通りのテンションで、長瀬が私を呼んだ。
聞こえないフリをしてみたけれど、もう一度「羽村ー、って」と呼ばれてしまったからにはもう逃げられない。
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