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「璃子!どうして嘘をつくんだ?」
「……」
「誕生日に俺のマンションに来て、また嫌な思いするんじゃないかと思ってたんだろ?だったらなんで素直に言わないんだ」
「なんでそれを?」
「俺を誰だと思ってる?璃子の嘘なんてお見通しなんだよ」
「……」
「いつ本音で話してくれるかと思ってたんだけど」
……敵わない。
和也さんは、最初から騙されたフリをしてくれてたんだ。
弱いあたしの心も全部。
すべてを包み込んでいてくれていた。
「ごめんなさい」
「もっと俺を信じて甘えろよ」
見上げた和也さんの顔は、呆れた表情でありながらも、優しく微笑んでいた。
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