◇◇ 第12章 彼の誕生日 ◇◇

29/38
前へ
/39ページ
次へ
あたしは、台所で、和也さんが持ってきた、たくさんのおつまみをお皿に盛りつける。 すると、後ろから和也さんが呟いた。 「璃子、その洋服なんだけど……」 「あっ、似合いませんか?」 今日は、誰も来ないからと、短めのスカートと胸元のあいた緩めのTシャツ。 もろ部屋着! 和也さんちでも露出が多いかもと、着たことのない、おもいっきり自分だけの部屋着だった。 「いやっ、それは外に着て出てほしくないなぁ」 和也さんは、ちょっと遠慮がちに呟いた。 「大丈夫ですよ。お部屋専用ですから。 でも、露出が多いですね。 気に入らないなら着替えましょうか?」 あたしは、ちょっと赤くなりながら答えた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2592人が本棚に入れています
本棚に追加