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そうそうところで、あたし、何か忘れてない?
車のシートにもたれながら心の中のあたしが叫ぶ。
なんだっけ?
なんだったっけ?
「あっ!」
突然叫び声をあげたあたしに和也さんが驚いた。
「どうした?」
「和也さん、引っ越しって!あたし全然聞いてないし、準備も出来てないんですけど」
「あぁ、そんな事か」
相変わらず余裕な和也さん。
運転しながら、あたしに説明を始めた。
「今から帰ったら、着替えてそのまま璃子の部屋に行くよ。そしたら、業者が夕方来るから、段ボールもらって、業者に触られたくない物だけ詰めて俺のマンションに持って帰る」
「えっ!?引っ越しっていつなんですか?」
「明日だよ」
「えっ!?」
「明日の朝10時から。お任せにしてあるし、璃子の部屋は、元々家具家電付きだから。
基本的には荷物なんてないから、明日のお昼には運び出しも終わって午後には俺のマンションに入っておしまいってところかな」
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