2894人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
夕方、引っ越し業者があたしのマンションにやって来た。
段ボールを2つほどもらい、後は、明日一斉に入れ込むことで話しは片付いた。
それも全部和也さんが交渉して。
あたしは、ただ見てるだけ。
ありがたいけど、力量の差を痛感する。
冷静に部屋を見渡すと、
本当にあたしの物って意外に少ない。
「璃子、下着とか、洗濯物を段ボールに詰めてごらん」
「あっ、はい」
「下着入れるの手伝おうか?」
いたずら心に火が点いたのか?ニヤリと笑う。
「いえっ大丈夫です」
「そう?璃子の下着もチェックしとかないとね」
なんて、ニヤリと笑ってわざとらしく言う。
「もう!和也さん、変態ですよ」
「璃子にだけね」
なんて、またまたサラリと恥ずかしいこと言ってくれちゃうし。
言われたあたしが真っ赤になってるんだけど。
触られたくない荷物もほとんど無いから、片付けは一瞬で終わった。
後は、……明日。
「じゃあ、帰るぞ」
そう言われて、マンションをあとにした。
最初のコメントを投稿しよう!