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「お待たせ」
和也さんが迎えに来た。
「あのっ、和也さん。いろいろお休みのところありがとうございます」
「何いってんだよ。ふたりの為だろ?」
きっと疲れているはずなのに、そんな素振りも見せない和也さんに頭が下がる。
「さっき不動産屋に連絡したら、今から来れることになったから、退去のチェックしたら、本当に終わるよ。思ってた以上に早く終わったな」
「本当に、何から何までありがとうございます」
ピンポ~ン
「はぁい」
玄関には不動産屋さんが来ていた。
汚れてもいないしで、さらりと見て終わる。
そして最後に精算方法を説明した。
鍵を返して一緒に外へ。
あっさりと、あたしの一人暮らしは終わった。
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