◇◇ 第15章 ふたりの生活 ◇◇

9/37
前へ
/38ページ
次へ
和也さんは、クスクスお腹を抱えて笑いだした。 「ハハハ……璃子、大丈夫か?誰も怒ったりしないんだから、そんな驚き方をするなよ」 「すっ、すいません」 あたしは、真っ赤になって飛び起きていた。 だって、和也さんたら寝てると思ったら、じっとあたしを見てたんだもん! 間違いなくこの生活は心臓に悪い。 しかしながら、声高らかに笑う和也さんを初めて見た。 和也さんって、こんな風にも笑うんだ。 あたしは、そんな和也さんに見とれていた。 「璃子、どうした?」 「えっ、随分と楽しそうに笑うんだなって思って」 「当たり前だろ人間なんだから、璃子の中の俺って一体どんな感じなんだろうな?」 「冷静で、クールで、出来る男って感じでしょうか」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2577人が本棚に入れています
本棚に追加