◇◇ 第15章 ふたりの生活 ◇◇

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「璃子、お風呂いいぞ」 上がってきた和也さんが声をかけた。 きっと育ちが良いのだろう。 和也さんは、決して、肌を露出させたまま出てくることはない。 着心地のよさそうな寝間着をきちんと着て出てくる。 普段はきちっとセットされている髪は、洗われて、 今は、サラサラヘアになっていた。 髪をかき揚げる仕草に男の色気が漂っていて、 その一連の動作を見ながら、あたしの胸はキュンとなる。 見とれていると 「どうした?」 って声をかけられ我に返った。 「……」 「惚れなおしたか?」 優しく微笑む笑顔にヤられてる。 「あたしもお風呂いただいてきます」 恥ずかしくて、慌てて逃げた。 男性経験は無いけど、それなりに恋はして、キュンとする気持ちを味わってきたつもりだったけど…… あたし、どんどん和也さんの事を 好きになってる。 止まらない。 溢れ出す気持ちが…… 止まらない。 やっぱり、この生活は、心臓に悪い! あたしは、モヤモヤを洗い流すため、お風呂に入った。
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