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物音がしない。
和也さん寝てるかも?
そっと扉から出てリビングへ滑り込む。
寸前のところで、和也さんと鉢合わせになった。
「きゃっ」
慌ててタオルを握るあたし。
一瞬、驚いた目をした和也さんが、クスっと笑い、目を細めた。
「璃子、大胆すぎ!」
思わず、真っ赤になって逃げようとするあたしを、余裕の笑みを浮かべた和也さんが捕らえる。
そのまま、そっと抱きしめられた。
「ちっ違うんです!着替えを部屋に忘れて……」
「そう。忘れたんだ」
必死に言い訳をするあたしを、優しく見つめ……
そしてそのまま言い訳をしていた口は、塞がれた。
蕩けそうな甘いキス。
思わず、バスタオルを落としそうになるのを、必死に押さえた。
そのまま和也さんの唇が首筋を伝い、鎖骨の下辺りで止まった。
チクッとする痛みを感じたと同時にインターホンが鳴る。
ピンポ~ン
「あっピザですよっ!お願いします!」
そう告げると、和也さんを振り切って部屋に飛び込んだ。
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