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苛めすぎたかな?
俺は、慌てて逃げる璃子を可愛く感じていた。
しかしながら、インターホンの応対をする俺の心臓も、激しく脈打っていた。
ピザを頼んでいてよかった。もう少しで、間違いなく璃子を押し倒すところだった。
俺、ちょっと舞い上がってるな。
年甲斐もなく浮かれている自分に苦笑いをした。
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部屋に駆け込んだあたしは、心臓が飛び出るんじゃないかというほどドキドキしていた。
ほぼ裸の状態で、抱きしめられた事で、和也さんの感触が素肌に残る。
落ち着いて、落ち着いて!と、暴れる気持ちを落ちつかせた。
パジャマに着替え、部屋を出ると、何事も無かったかのように食べる準備をする和也さん。
やっぱり大人だな。
なんて思いながら、バスタオルを片付けに洗面所に向かった。
鏡の前で、鎖骨の下辺りの小さな痛みに気づき、どしたのかと鏡を覗くと……赤い痣が。
キッ、キスマークじゃん!?
あたしは、またもや一気に真っ赤になった。
せっかくのお風呂上がりに、汗がどっと吹き出した。
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