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今さらキスマークを隠しようもなく、リビングの和也さんの元へと戻った。
あたしが通ると、和也さんはチラリと赤い痕を見て、ニッコリ笑った。
やっぱり確信犯じゃん。
「これ、困るんですけど?」
拗ねたような口ぶりで言うあたしに
「あんな格好で出てくる璃子が悪い」
と、いたずらっ子の表情で答える。
「だって」
言葉に詰まるあたしに
「大丈夫だよ。璃子の持ってる服からは見えないから」
「えっ!?」
「そこんところは、ちゃんと考えてしてるから、大丈夫」
なんて、ニッコリ笑顔を見せながらサラリと言った。
もう、あたし全然敵わない。
恥ずかしいやら……
あたしをわかっていてくれていることがうれしいやら……
またまた真っ赤になっていた。
そんなあたしを横目で見ながら、和也さんは微笑んでいた。
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