◇◇ 第15章 ふたりの生活 ◇◇

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今さらキスマークを隠しようもなく、リビングの和也さんの元へと戻った。 あたしが通ると、和也さんはチラリと赤い痕を見て、ニッコリ笑った。 やっぱり確信犯じゃん。 「これ、困るんですけど?」 拗ねたような口ぶりで言うあたしに 「あんな格好で出てくる璃子が悪い」 と、いたずらっ子の表情で答える。 「だって」 言葉に詰まるあたしに 「大丈夫だよ。璃子の持ってる服からは見えないから」 「えっ!?」 「そこんところは、ちゃんと考えてしてるから、大丈夫」 なんて、ニッコリ笑顔を見せながらサラリと言った。 もう、あたし全然敵わない。 恥ずかしいやら…… あたしをわかっていてくれていることがうれしいやら…… またまた真っ赤になっていた。 そんなあたしを横目で見ながら、和也さんは微笑んでいた。
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