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布団に入ると、あたしは、やっと寝床の決まった子犬のように、安心して眠りについた。
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俺が戸締まりの確認をして、戻ってきた時には、すでに璃子は夢の中だった。
先ほどまで、この寝室か、自分の部屋の布団かで迷っていた姿が懐かしい。
警戒心ゼロの姿に愛しさが溢れる。
可愛いヤツ。
俺はそっとベッドに入ると、璃子に腕枕をして抱き寄せた。
少し意識の戻った璃子が、俺の胸に寄り添う。
そっと頭を撫でると、また規則的な呼吸が始まり、眠りについた事を確認できた。
髪から匂う同じシャンプーの薫り。
璃子、俺は悟られないように必死に気持ちを抑えているけれど
本当は、うれしくて狂いそうだよ。
少しずつでいい……
俺色に染まっていけ!
俺はたまらず、眠っている璃子にキスをした。
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