◇◇ 第15章 ふたりの生活 ◇◇

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翌日も、ゆったりとした朝を迎えた。 「おはよう。和也さん」 「おはよう。璃子」 そんな会話が普通になりはじめる。 朝のコーヒーを飲み、支度を整えると、あたしたちは車に乗り込んだ。 3日ぶりの外は陽射しが眩しくて。 ふたりを照らしているようで、とても恥ずかしかった。 あたしたちは、少し早めのランチの時間にお店に到着した。 車から降りると、和也さんが自然に、そっとあたしの手を握る。 微笑みを交わすあたしたちは、誰の目にも立派な恋人同士だった。 「ヒュ~ッ」と、口笛の音が聞こえ、振り向くと、そこには、更科さんが立っていた。 「いらっしゃい」 「更科」 「こんにちは更科さん」 「なんだかめちゃめちゃいい雰囲気なんだけど?」 ニヤニヤ笑う更科さんがあたしたちを見て冷やかした。 「あぁ、まぁな」 和也さんは、とてもうれしそうに笑顔を向ける。 「全然、前回のおふたりの空気とは違うんですけど?」 「あぁ。璃子のご両親に許可をもらって、一緒に暮らし始めたんだ」 和也さんは、相変わらず、恥ずかし気もなくサラリと告げる。 「なるほど、それで」 そう言いながら、更科さんは、お店の扉を開けて、「どうぞいらっしゃいませ」と、あたしたちを中へ招き入れた。
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