◇◇ 第15章 ふたりの生活 ◇◇

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******** 俺は、コーヒーを淹れて璃子の部屋をノックした。 「璃子、コーヒーでも飲まないか?」 あれっ?返事が無い。 そっと部屋を覗くと、璃子は、取り込んだ布団の上で眠っていた。 『眠る』と言うよりは、倒れ込んだと言う方が表現としては正しいかもしれない。 俺は、そっと眠っている璃子の横に座った。 昨日、今日と、随分振り回して疲れさせてしまったからな。 ごめんな……璃子。 俺は、思わず微笑んだ。 真っ白な肌に、パーマのかかった栗色の長い髪…… 長い睫毛に…… 整った唇…… 大きな瞳は、今は閉じられていて見れないが、 そのすべてが愛しい。 璃子…… 俺がこの日をどんなに楽しみにしていたか、キミはわかるかい? 半ば強引に赤い糸を手繰り寄せ、ここまで連れてきてしまったが、キミを手に入れるために俺がどれ程努力したかわかるかい? 俺はそっと璃子の頭を撫でた。 少し強引すぎて、キミの気持ちがまだ追いついていないんじゃ無いだろうか? ここから、キミが大人の女に成長するのと一緒に、ゆっくり2人の絆を深めて行こう。 そして、早く上司と部下の関係を飛び越して、俺の胸に飛び込んでこい。 俺は…… ずっと傍で見守っているよ。 今は、ゆっくりおやすみ。 俺は、そっと璃子を抱き寄せ、布団の上に一緒に横になった。
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