◇◇ 第15章 ふたりの生活 ◇◇

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******** どのくらいの時間がたったのだろうか? 目が覚めたら、部屋の中は真っ暗だった。 おまけに体が動かない。 月明かりの中、目を凝らしてみると 目の前に、和也さんの胸がある。 動けないのは、和也さんに抱きしめられていたからだった。 うそっ…… 一瞬で心臓がバクバク音をたて始める。 そぉっと顔を上げて和也さんの顔を見る。 暗がりで、目が合った! 「ひゃっ!」 驚くあたしに優しい声がした。 「起きたか?」 「すっすいません。あたしったらどうしたんでしょうか?すっかり眠ってしまったみたいで」 あまりに突然で、寝起きも加わり、意味不明な言い訳が飛び出した。
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