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9月は、会社の上期の決算で、最終週は、とても忙しく過ごしていた。
結局、金曜日に飲み会をって話しも、和也さんと優輝さんの予定が合わず、10月に延期になっていた。
「璃子」
営業数字が次々に上がって来る度に、松本部長があたしを呼ぶ。
次々に修正が入る数字に、誰もが追われていた。
最終週は、とにかく忙しく、お昼を取る時間が毎日遅くなっていた。
今日は、午後2時過ぎ辺りに、あたしはやっとお昼を取る事が出来た。
さすがに時間が時間なだけに、ガラガラの社食。
あたしは、窓際の1人用のカウンターへ。
いつもの場所に、サンドイッチとコーヒーを持って座った。
「はぁ……」
コーヒーを一口飲んで、思わず大きなため息が出る。
すると上から声がした。
「隣いい?」
顔を上げると、声の主は、優輝さんだった。
「白石部長、お疲れさまです。どうぞ」
「ありがとう。璃子ちゃん疲れてるねぇ」
「いえいえ、すいません。ちょっとホッとしただけです」
優輝さんは、あたしを見ながらクスッと笑った。
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