◇◇ 第16章 四角関係 ◇◇

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9月は、会社の上期の決算で、最終週は、とても忙しく過ごしていた。 結局、金曜日に飲み会をって話しも、和也さんと優輝さんの予定が合わず、10月に延期になっていた。 「璃子」 営業数字が次々に上がって来る度に、松本部長があたしを呼ぶ。 次々に修正が入る数字に、誰もが追われていた。 最終週は、とにかく忙しく、お昼を取る時間が毎日遅くなっていた。 今日は、午後2時過ぎ辺りに、あたしはやっとお昼を取る事が出来た。 さすがに時間が時間なだけに、ガラガラの社食。 あたしは、窓際の1人用のカウンターへ。 いつもの場所に、サンドイッチとコーヒーを持って座った。 「はぁ……」 コーヒーを一口飲んで、思わず大きなため息が出る。 すると上から声がした。 「隣いい?」 顔を上げると、声の主は、優輝さんだった。 「白石部長、お疲れさまです。どうぞ」 「ありがとう。璃子ちゃん疲れてるねぇ」 「いえいえ、すいません。ちょっとホッとしただけです」 優輝さんは、あたしを見ながらクスッと笑った。
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