ずっとそばにいてくれたね 第10話

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「そろそろこれでお姫さまの機嫌を治してほしいんだけどなっ」 優輝さんは、そう言うと、あたしの前に、プリンを置いた。 えっ!?プリン!? あたしは思わず吹き出した。 「優輝さんったら、子ども扱いし過ぎ!」 思わず文句を言いながら優輝さんを見ると 優輝さんは、肘をついてあたしを見つめていた。 その熱い視線と視線が絡まる。 「やっと……笑った」 優輝さんの、ホッとした顔と、微笑みに、あたしの心は、キュンと音をたてた。 そこからの優輝さんは、さすがに営業だけあって、見事に会話を繋いで、 あたしは、あっという間に、いつものあたしに戻っていた。 「明日の社員旅行、温泉が有名な所だから、ゆっくり入るといいよ」 「へぇ、そうなんですか」 「混浴もあるから、入る前に連絡しろよ」 優輝さんは、ニヤリと笑ってあたしを見る。 「大丈夫です!あたしは、混浴には入りませんから!」 「それは、残念」 優輝さんの話術に、あたしは上手く乗せられていた。
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