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「ま、しないけどね~」
猫宮アリスの言葉に怯んでしまっていた俺は、その楽観的な言葉に緊張が解けてしまった。
「当たり前じゃ~ん。ウチは人殺しが好きなわけでも、したいわけでもないんだからさ~」
それもそうかと思うと同時に、じゃあ何がしたいんだ。俺が口を開くよりも先に猫宮アリスが言葉を続ける。
「私様は誰かを絶望させたいんだよ」
背中に走る寒気と共に俺は反射的に重力球を放つが、やはり猫宮アリスの歌によりそれは消される。
そして猫宮アリスは新たな歌を歌った。
「"魅惑の歌"」
色っぽい官能的な歌。その歌が聞こえると、俺の脳内である変化ぎ起きた。
今戦っている相手なのに、寧ろ嫌いな相手なのに、奏がいるのに、どんどん猫宮アリスに惹かれていく。
猫宮アリスから目が離せなくなる。
「誰かを好きになるっていうのは、脳で起こってるんだぞ☆。今君は大好きだった彼女よりお姉さんの事を好きになっちゃった☆☆☆」
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