我儘姫の歌声

10/16
前へ
/109ページ
次へ
「だっておかしくない? 私の方が可愛いし面白いし強いし絶対的なのに。しかも魅了する魔法まで使ったんだよ? 何で私が彼女に負けんのさ」 絶対後悔するからあんまり言わないようにしている事を言おう。 というか、そうしないとこの人は納得しない。 「誰が一番だとかそんなんじゃねぇよ。あいつ以外は考えられない。俺にとって奏は一番じゃねぇ」 右手を上に上げ、攻撃の準備をする。 「唯一だ」 見せてやる、新技。 「"流星群"」 一番初めに放った重力球。あれは本来猫宮アリスを狙ったものではない。 空中に留め、コツコツと周囲から岩を集める為のもの。 それが実り、闘技場を覆い尽くす程の大きさとなった岩の集合体を砕き、落とす。 岩の集合体と地面の間に重力の層を張り、開始落下を加速。 いくつもの岩が猫宮アリスへと襲いかかる。 俺の新技に対し、猫宮アリスのとった行動は、笑う事だった。 「ニャハハハハハハハハハハハハ」
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

365人が本棚に入れています
本棚に追加