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「……すまない」
戻ってくるなり、道長は俺達に謝った。
「いや、謝る事はねぇけどよ、何かあったのか?」
「……大丈夫だ。何もない」
本人が何もないと言っているのだから、追求しても意味がないだろうな、これは。
今はそっとしておくのが、賢明か。
「ま、何かあったら言えよ。聞くだけはしてやるから」
「聞くだけな」
俺と俊平が笑いながらそう口にすると、道長小さく笑った。
「……助かる」
「気にすんな」
そして、今日のメインイベントが始まる。
『さぁ野郎共! 本日最後の試合にしてメインイベントの始まりだぜ!』
その声に釣られ、観客から盛大な歓声があがる。
『突如現れた超新星。誰もが知らないその強さ。最強の証明を俺達に見せつけてくれ!』
現れるは、まず奏達。奏、廉、天城に大和。学年トップ10には入る四人。
『先ずは挑戦者ァ! 水無月魔法学園の一年生四人! だが、全員只の一年じゃあない。神無月財閥ご令嬢、神無月奏。[樹精]神崎優(生徒会長)の弟子、天城敬太郎。[女将]織田綾乃の弟、織田大和。そして大野廉。将来が楽しみな者ばかり』
そして対戦相手である[銀狼]が姿を現す。
『そして、そしてそしてそして! 現れるは新たなる最強! 同じく水無月魔法学園一年、[銀狼]白河七海!』
「や、やっほー……」
…………………はぃ?
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