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「せっかくの機会だ、退魔師の戦い方について説明する」
クラスを見渡してみると、赤城と田中は凄く嬉しそうな顔をしている。
流石、好奇心旺盛な二人だ。
「さあ、退魔師の基本的な戦い方がわかる人いるか?」
麻田、黒葉、仲村が手を挙げた。まあ、予想どうりだ。
「じゃあ、仲村」
「はい、退魔師は基本は四人から六人で戦うものです!」
私は頷いて仲村を座らせた。
「ああ、そうだ。退魔師は団体で戦うものだ。君たちみたいな初心者は、六人で戦う。基本はな!」
麻田は嫌そうな顔をしている。こいつは、団体戦が嫌いだからな。まあ、召喚士など魔術師系を志望するやつは、変わり種が多いからな。私の知人もそんな感じだもんな。
「まあ、もっと多い人数で戦う戦い方もあるけどな」
基本的に退魔師は団体で戦うものだ。麻田みたいな奴は、苦痛かもしれないが。
「チームでは、基本はヒーラーが最低1人、前衛が一人だ。このクラスでいうと、ヒーラーが仲村、前衛が黒葉だ」
若干前衛が頼りないが。
「黒葉、頑張ってくれよ!後ろからサポートするからよ!」
赤城が楽しそうに言う。
このクラスは、男子は仲がいいんだけどな、女子はな。
「仲村ちゃん、ヒーラー頑張ってちょ!」
田中が騒ぐ。
「田中さん、五月蝿いわよ!」
麻田が切れ気味だ。
「あ、あはは…」
仲村は、苦笑いしている。
女子は、麻田と田中が仲良くないんだな、間に挟まれる仲村が若干可愛そうだ。
「皆、静かに。幸い、このクラスはヒーラーのLvが高い!殺られることは、ほとんどないと思う。だが、素早く敵を倒さなければ、前衛もヒーラーもきつくなってくるからな、仲間割れをしてる場合じゃない!」
さて、少しこいつらを脅すか。
「お前ら、このままじゃ合宿で死ぬぞ!」
クラスの空気が凍りついたようだった。
私は、怪しく笑った。
「これから、合宿まで絆をもう少し深めておけ。わかったな。まあ、そうゆうことで、次の時間は、改めて自己紹介だ。あと、自分の能力の解説も踏まえてだ」
さあ、どんな会話になるか、楽しみだ。
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