さ迷う心

15/17
1251人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
「七年前、祝ってやれなかった事…嫌な思い出にしてしまった事を後悔していた」 「…………」 「勿論無理にとは言わない。考えててくれれば良い」 「分かった」 誕生日の事なんてすっかり忘れてた。家族が崩壊してから誕生日を祝う機会なんてなかったから。 男に誕生日を聞かれても、答えた事は一度もないし、祝う事の習慣がなかった。 今も雷牙の言う事に実感はないけれど、考えるくらいなら良いわよね。 雷牙の好意を突っ返す事が、出来なかった。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!