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「苦手なものってなに?」
うーん。
「ゆりは地震って苦手なの 地震があるとびっくりしてしまうもん 秀くんは無事かなって…」
俺もゆりちゃんのこと考える。
地震があるたびに、絆、確かめ合えればいいね。
「ゆりは今まであまり良い人にめぐり合えなかったのかも…」
俺は言った。
「ゆりちゃんは良い人にも、悪い人にも影響を受けやすいと思う だから今度は良い人 俺の恩師に良い影響を受けて欲しい 大切な彼女だから」
ゆりちゃんは黙っていた。
その顔には陰りがあった。
なぜ俺はそのサインを見逃してしまったのかー
いや、そのサインには気づいていた。
だけど、そのサインに気づかないふりをした。
「ゆりは人間関係を広げるのってすきじゃないんだ 人間関係が広い方が楽しかったり、便利だったりするかもしればいけど、それで煩わしいこともあるから…」
うん。
「だから一緒にいて、ゆりのこと独り占めにして?」
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