第3話

10/10
前へ
/10ページ
次へ
怒りの色なのか、ただの西日のせいか。 彼女の顏は赤く燃えていた。 「…わかったよ」 そう返事をする他なかった。 「じゃあ明日からよろしくね」 彼女の真意はわからない。 あんな目に遭ったのだから、すぐに学校に言って警察に突き出すなりすればいいのに。 でもそれをしないということは、一先ず安心、ということだ。 不安がないわけじゃない。 ただ首がつながっただけかもしれない。 それでも今の自分には十分な安心材料だ。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加