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空は血のように紅く染まっていた。
大地は無数の屍で埋め尽くされていた。
地獄
正にそう呼ぶのが相応しい程の場所。
その地獄に、睨み会う二つの存在がいた。
「いい加減に死んでくれないか?鬱陶しいんだが」
一人は白銀の髪、深い真紅の瞳。雪のような白い肌。顔は女であれば美少女、男であれば美青年。
服装は黒一色。
ロングコート、ロングブーツ、ズボン、その他全ての服装の色は黒で統一されている。
「ハッ!それは無理な話だな。オレは王で有るが故に、敗ける事はあり得ん」
王と書いてオレと読む、それなんてAU王?な青年。
金色の髪、先程の人物と同じように紅い瞳。
金色の鎧に身を包んでいる。
全身から王様オーラを出している。
「それにしても、俺を殺すために20万の軍勢を差し向けるなんて、貴方は馬鹿か?」
黒の男は心底呆れた様に目の前の男に問う。
「馬鹿とはなんだ、馬鹿とは。王程の天才は居ないぞ?」
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