十二章★選択 #3

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私はいつ切り出そうかドキドキしながらで 健太はいつも通り楽しそうに話しかけてくるから なかなか言いだせない。 「健太っ…昨日、ごめんね。」 その一言で場の空気が一気に重くなった。 「……、いや、全然、気にしてないっすよ。」 ちょっと無理して健太が答えているのが分かるから 思い切って畳み掛ける。 「私、どうしていいか、分からなくて。健太にも申し訳ないし、彼氏にも後ろめたい。」 ……。 重い、沈黙があって 「そりゃ…、正直昨日は辛かったけど……。」 健太が暗い顔で話しだす。 「でしょ?私たち、このままじゃお互いによくないよ。健太に辛い思い、させるだけだよ……!」 私なりに、先輩と別れるつもりがないことを告げる。 空気はより重たくなる。
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