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私はいつ切り出そうかドキドキしながらで
健太はいつも通り楽しそうに話しかけてくるから
なかなか言いだせない。
「健太っ…昨日、ごめんね。」
その一言で場の空気が一気に重くなった。
「……、いや、全然、気にしてないっすよ。」
ちょっと無理して健太が答えているのが分かるから
思い切って畳み掛ける。
「私、どうしていいか、分からなくて。健太にも申し訳ないし、彼氏にも後ろめたい。」
……。
重い、沈黙があって
「そりゃ…、正直昨日は辛かったけど……。」
健太が暗い顔で話しだす。
「でしょ?私たち、このままじゃお互いによくないよ。健太に辛い思い、させるだけだよ……!」
私なりに、先輩と別れるつもりがないことを告げる。
空気はより重たくなる。
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