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だけど確実に瑞希の手は震えてた。
…うぅん、手だけじゃない背中も震えてる。
そうこうしてる内に、観覧車の順番が回ってくる。
向かい同士に座ったけど、瑞希と私は目を合わせない。
瑞希はずっと外の景色を見てるから合わせられないんだ。
「ねぇ、瑞希…?」
「ん…?」
私が呼んでも、こっちを見てくれない。
「瑞希…」
「んー?」
「み…ずき…」
「……」
こっち見てよ…。
ちゃんと…、私をみて…。
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