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そしてゆっくり、優しく頭を撫でるだけ…。
「やだ…瑞希…っ」
もう一度私を抱き締める瑞希。
抱き締める瑞希も震えてる。
「……っ…!」
声を押し殺して涙する瑞希を私は強く強く、抱き締めた。
離れたくない…離れたくないよ。
そう思うのに無情にもアナウンスはもうすぐ、地上に着くことを告げてくる。
そのアナウンスを聞き終わると、瑞希は抱き付く私を優しく引き離した。
「未愛」
「…っん…っ」
軽い過呼吸になりながらも必死に返事をする。
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