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『チュートリアルを継続します。魔物召還を選択してください』
やはり。
所謂ダンジョンには大量の魔物がいつも犇いていた。
任務で幾度となくダンジョン内の魔物を討伐したが、一度平らげたはずの魔物が数日後にはすっかり元通りなどという事は日常茶飯事だった。
そんな摩訶不思議な現象も、ダンジョン管理人という存在がいると考えれば納得がいく。
そして、この魔物召還というもの。
先ほどの武器を作った現象が頭を過ぎった。そう、魔物も創られたものなのだ。
仮にも生き物を創るという神をも恐れぬ業。
にも関わらず、次々に起こる事態に感覚が麻痺しているのだろうか。
それほど抵抗を感じることなく、文字を叩いた。
『召還する魔物の属性を選択します。選択肢から一つを選択してください』
そう告げると、窓がいくつかのリストを提示する。
いずれも右には数値が並んでいた。属性を選択するのにも管理ポイントがいるらしい。
先ほどの槍と同じ様に低いものもあれば高いものもある。
どちらにせよ、今あるポイント以上のものは選べないのだ。
チュートリアルで使ったポイントは戻ってくる。
そう考えればここで出し惜しみする必要はないだろう。
1000ポイント近い辺りを指で追う。
自然と候補は絞られた。
悪魔、獣人、竜-----。いずれも概要らしきものが横に記載してあった。
悪魔族
魔法を好み、残忍な性格を持つ。
上位になると言語を理解し、魔族として魔物を統率可能。
獣人族
体術を好み、好戦的な性格を持つ。
上位になると言語を理解し、魔族として魔物を統率可能。
竜族
属性に応じた魔法を好み、属性に応じて性格が変化する。
上位になると言語を理解し、魔族として魔物を統率可能。
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