構築

6/8
前へ
/26ページ
次へ
取りあえずこの3種類まで絞った。 言語を理解する魔物など今まで出会った事はない。 そもそも魔物と意思疎通などはかれるのだろうか。 どの魔物を呼び出しても、下手をすれば襲われて死ぬのがオチじゃないだろうか。 そこで思い至った、どうやって魔物を操るのか。 『スキル【管理者】により、召還したモンスターは召還を行った管理者に服従がデフォルト設定されます』 まるで思い出したかの様な補足説明が告げられる。 思考を覗かれている様で余りいい気はしないな。 つまり、呼び出した魔物は管理者に従うので襲われる事はないという事か。 取りあえず、念の為に対処できそうな魔物を呼び出してみればいいか。 「よし、決めたぞ」 10分程悩み、意を決した様に指で文字を叩いた。 そうすると、再び魔物の一覧と思わしきリストが表示される。 その殆どは「???」と表示されている。 リストから選択可能なものは5つ程度だった。 残りのポイントは200。 その中から、見覚えのある名前を選んで選択---よし。 『魔物生成命令を受信。----構成中』 今度は先ほどとは違い、足元に小さな魔方陣が展開される。 黒い線で描かれたそれが、赤く鈍く光を発し始めるとその中央に靄の様な物体が現れ始める。 『-----構成完了。コドラを召還しました』 その音声が終わると同時に魔方陣はたち消え、そこには全長100cm程の小さな竜が現れた。 視界の端でポイントが200減り、残り0と表示されるが意識は現れた魔物に集中している。 「クァッ!」 ぱちり、と大きな目を開きコドラはこちらを見上げていた。 竜といっても、コドラは小さく力もそこまで強くはない。 念の為、槍に伸ばしかけていた手をゆっくりと戻す。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加