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取りあえずこの3種類まで絞った。
言語を理解する魔物など今まで出会った事はない。
そもそも魔物と意思疎通などはかれるのだろうか。
どの魔物を呼び出しても、下手をすれば襲われて死ぬのがオチじゃないだろうか。
そこで思い至った、どうやって魔物を操るのか。
『スキル【管理者】により、召還したモンスターは召還を行った管理者に服従がデフォルト設定されます』
まるで思い出したかの様な補足説明が告げられる。
思考を覗かれている様で余りいい気はしないな。
つまり、呼び出した魔物は管理者に従うので襲われる事はないという事か。
取りあえず、念の為に対処できそうな魔物を呼び出してみればいいか。
「よし、決めたぞ」
10分程悩み、意を決した様に指で文字を叩いた。
そうすると、再び魔物の一覧と思わしきリストが表示される。
その殆どは「???」と表示されている。
リストから選択可能なものは5つ程度だった。
残りのポイントは200。
その中から、見覚えのある名前を選んで選択---よし。
『魔物生成命令を受信。----構成中』
今度は先ほどとは違い、足元に小さな魔方陣が展開される。
黒い線で描かれたそれが、赤く鈍く光を発し始めるとその中央に靄の様な物体が現れ始める。
『-----構成完了。コドラを召還しました』
その音声が終わると同時に魔方陣はたち消え、そこには全長100cm程の小さな竜が現れた。
視界の端でポイントが200減り、残り0と表示されるが意識は現れた魔物に集中している。
「クァッ!」
ぱちり、と大きな目を開きコドラはこちらを見上げていた。
竜といっても、コドラは小さく力もそこまで強くはない。
念の為、槍に伸ばしかけていた手をゆっくりと戻す。
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