【第24話】切れた線と

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  そして結局、何も変えることの出来なかった翌々日。 事件は起こった。 『羽村さん、どうなってるんですか!』 「は?」 それは、電話口の御園さんの怒声から、始まった。 私は覚えのない怒りに戸惑いながら、その声に耳を傾ける。 データ納品は昨日、すんなり終わった。 ここから先は、印刷会社さんの仕事のはずだ。 けれど御園さんの声は荒く、私に掴み掛かってくるような勢いだった。 「あの、何か問題でもありましたか?」 恐る恐る聞いた私に、御園さんの悲鳴みたいな声が届く。 『何を寝ぼけたことをおっしゃってるんですか!? データのサイズが間違っています! B1だとご連絡さし上げたでしょう!?』 「えっ!?」 その言葉に血の気が引く。 私が納品したのはA1のデータだ。 サイズ違いのミスなんて、新人の頃一度やらかしたっきり、だ。 このタイミングでありえない。 そう思いながらも私は慌ててメールボックスを見直し、御園さんからのメールを開く。 けれど、何度確認しても御園さんからのメールには、A1だと記載されている。 .
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