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(例えどんな『誘惑』が来ても、絶対に吸わねェぞ!)
先ほどの『吸血衝動』の際に、春風の白い首筋を噛みそうになってしまったが、それでもしっかりと自分自身で押さえつければ大丈夫だろう。
拳を握り締め、ガッツボーズをする。
そんなガッツボーズをしている俺の姿を春風と四郎、そして黒雪が見ていたなんて、知るはずもなかった。
「……どうしたんだ晴喜?」
「やっぱり具合悪いんじゃないの?」
「……阿呆」
「おいコラ黒雪!今俺の事阿呆って言った!?」
最後の黒雪だけの言葉のみ、耳に入っていた俺だった。
* * *
カラオケ店に入ると、まず仕切ってくるのがこの二人、暁四郎と春風美知子だ。
入るなり用紙に書き、カラオケの機種を決め始めている。
俺と黒雪は近くに椅子に座り、二人を待つ。
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